4月に進級や進学を控えているご家庭も多いかと思います。「友達ができるか」「集団行動が苦手」「学習についていけるか」といった不安や心配が尽きないですよね。新しい環境での学びや経験に、不安と期待が入り混じるなか、新しいことをすっと受け入れられる子、戸惑ってしまう子がいると思います。この2つのお子さんの違いには、どんな力が関係しているか考えてみましょう。
受け入れる力
新しい環境に馴染める子は、受け入れる力に長けています。食べ物の好き嫌いが少なく、人が好き、好奇心旺盛といった特徴があります。一方で、偏食などの好き嫌いが激しい子は、受け入れることが苦手なことが多いです。人見知りや場所見知りをする子も、初めてのことに対して恐怖心が強いです。では、どのようにしてこの受け入れる力を育めばいいでしょうか。
選択肢を増やし自信をつける
受け入れることが苦手な場合は、まずは選択肢が多様にあることを示してみましょう。例えば野菜が苦手なら、調味料で味付けを変えてみる、切り刻んで見た目を変えてみるなど、選択肢が他にもあるということを示します。その選択肢から自分で選び・試すことで、自信がついていきます。
日々の行動の流れを、ルーティン化することで動きやすいと考える子、自分で考えて臨機応変にやりたい子など、お子さんのタイプに合った方法で様子を見守ることが大切です。慣れるのには時間がかかると思い、あまり急かさないことも重要です。こちらの焦りが子どもに伝わってしまうと、行き渋りにもつながりやすいので、寄り添う姿勢を見せるとよいでしょう。
さいごに
好き嫌いが言えるということは、自分で自分の気持ちを表現していることでもあり、自己決定を表現する手段ともなっています。子どもは繊細なので、親が疲れていたり、イライラしていると、その雰囲気を感じてストレスを感じてしまいます。そういった原因も心の負担となり、「受け入れたくない」「どうでもいい」という気持ちになりやすいです。私たち大人が、理解できる範囲をどれだけ広げられるかが鍵なのではないでしょうか。